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Q&A

和紙全般について

Q.どうして漉いた紙を重ねても張り付かないのですか?

A.紙を漉くときにタモ(ネリ)を入れて漉きます。タモを入れると繊維が水中で綺麗に分散しなおかつスダレから水がゆっくり落ちます。スダレの上で繊維を良く絡ませ均一な紙が形づくられます。ここで一枚の紙になっているのです。これを紙床の上に積み重ねていきます。そしてゆっくり水分を抜くことで、一枚一枚の紙の形を崩さずに水をぬきます。ですから紙が一枚づつうまく剥がれていくのです。

Q.みつまたと楮のちがいは?

A.植物の種類が違いますからとうぜん性質や繊維の長さがちがいます。 楮の繊維は10mm程度で繊維にとげ状の突起があります。ですからしなやかで破れにくい紙に仕上がります。みつまたは3mm程度の繊維の長さで繊維に光沢が有ります。したがって紙になると、張りがありつやのある美しい紙仕上がります。

Q.すだれは何でできていますか?

A.すだれは竹ひごを糸で編んで作ります。ヒゴは何回も細い穴に竹ひごを通しすこしづつ細く丸く仕上げていきます。一枚の画仙紙のすだれにはこの竹ひごが4000本も使われています。

Q.タモ、ネリ、粘剤はどんな役目?

A.タモは紙を強くするノリの役目をすると勘違いされますが、ねばり気があります。この粘りは実は水中で繊維を分散させ、すだれの上の水をゆっくり落とす働きをします。和紙を漉くときには必ずタモいれます。また、タモは温度が上昇すると粘りがなくなってしまいます。ですから、化学合成の粘剤が開発されるまでは、夏の間は紙漉はできませんでした。

Q.薬品は何を使っていますか?

A.原料を煮るときにソーダ灰、苛性ソーダなどのアルカリ性の薬品を使います。紙を白くするとき漂白剤の次亜塩素酸ソーダを使います。

原料工場について

Q.見学できますか?

A.平日工場が稼働している時間は見学できます。しかしお昼の時間や休憩の時間はさけてください。おおむね10時から12時まで13時から15時までの時間に見ることができます。なお見学料は大人400円子供200円となります。要予約。

Q.ケナフを処理できますか?

A.ケナフだけでなく、ほとんどの植物からパルプを抽出することができます。ご相談ください。

Q.製品までつくれますか?

A.組合の構成員の中には色々な紙を漉いている工場が有ります。是非ご相談ください。皆様の育てたケナフなどでハガキやしおりを作ることも可能です。

Q.少量でもパルプにしていただけますか?

A.少量でもいくつかのグループのもケナフを合わせて一度に処理いたします。こうすることで加工コストを下げることができます。

西嶋和紙について

Q.望月清兵衞とは?

A.西島和紙は言い伝えによると、戦国時代に紙祖望月清兵衛翁が伊豆国田方郡立野村(現在の修善寺町)で三椏を原料とした「修善寺紙」の製法を学んで持ち帰っ たことに由来しています。そして、元亀2辛末年(1571年)、西嶋ではじめて和紙を製造し国主の武田信玄に献上したところ信玄公は大変喜んで、特に「運 上紙」として認め、西嶋の「西」と辛未に因んで「西未」の朱印をつくり、武田割菱の紋を刻んで清兵衛に賜り、西嶋及びその附近で紙を漉くことと、清兵衛翁を紙の役人に命ぜられたということであります。

Q.カドクサって何?

A.西嶋では原料のことを「カドクサ」と呼びます。カドとは楮のことで西嶋以外の産地ではカゾと呼んだりします。 このほか、トロロアオイの事を「タモ」とよんだり、紙を漉き重ねる時に紙と紙の間に入る泡のことを「ぼんぼく」と呼んでいます。これらのことばは今でも西嶋で使われています。

Q.空飛ぶバナナ大作戦って何?

A.10年ほど前に地域のイベントで行った巨大和紙気球打ち上げの名称。西嶋特産のバナナ和紙を貼り合わせ、戦時中に作られて風船爆弾を再現したもので風船の大きさは直径10mもあり風船の中にひとも入ることができたという。
http://www.shokokai-yamanashi.or.jp/~nakatomi/wasi/

Q.一日何枚漉きますか?

A.ベテランの紙漉職人はひとりで画仙紙の全紙判という70cm×136cmの大きさの紙を一日800枚程度漉きます。腕の良い職人は1000枚以上漉くひとをいます。

Q.特種な紙を作っていただけますか?

A.組合では新しい用途の紙作りを日夜研究しています。ぜひご相談ください。お見積もり致します。

新製品について

Q.プリンタ用紙「おおむらさき」の特徴は?

A.山十製紙で開発したプリンタ用紙でみつまた100%で作ったインクジェット専用の紙です。写真を印刷すると印画紙と違いテカリが無く深みのある色と立体的に見えるのが特徴です。

Q.やまなしグッドデザインを取った壁紙は?

A.2005年丸京製紙で開発した壁紙。薬品を使わず、灰炊きと未晒しそしてトロロアオイのネリを使った本格的和紙でシック症候群やアトピーなどにも効果があるといわれている。色も草木染めで各色そろっている。

Q.南天の紙は?

A.現在開発中の紙で身延特産の南天のを入れて漉く紙で災いを転じるといわれ、早くも注目を集めている。西伝製紙では生まれた子供が無事に育つようにと南天入りの命名紙を作っている。

Q.照明器具はどこで見られますか?

A.常時展示しているところは、なかとみ和紙の里です。年に2回富士川ふるさと工芸館で「あかり展」を開き各工場からいろいろな形の和紙照明がみられます。

Q.和紙オルゴールの音は?

A.和紙をスピーカー代わりに使いオルゴールの音をやわらかく伝えるアイデア商品である。

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